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執筆者の写真月吉野 若林醸造

冷酒からぬる燗までOK

前回から、2019年度に醸造した日本酒「月吉野(つきよしの)」を紹介しています。

今回は、つきよしの 特別純米原酒をご紹介します。

「特別純米」という名前の通り、私にとって特別なお酒です。

冷酒から燗まで、幅広い温度帯に対応できるお酒です。


【飲んでもらった感想はコチラ】

香り高め

バナナの香り!

香りが良い

お米の香りがする

温めると香りがぶわっと増える

後味にぶどうのような酸味

口当たりまろやか

オイル系?コク系?の味

酸と甘みのちょうどよいバランス

常温でも美味しく飲める

ん?甘い?少し辛い?旨味?→酸味が乗る→舌に残らないで消える

今の時期(6月末)冷酒で飲むと美味しい

開けたてはアルコールを強く感じる

開栓して数日たっても、味の劣化が少ない。むしろまろやかになる

1杯目より2杯目、3杯目のほうが美味しい!

馬刺し、漬物、美味だれ焼き鳥にも合う(味の濃いものでもOK?)

飲み続けるには、冷酒より少し温めたほうが飲みやすい



【お酒誕生の経緯】

勤めていた会社を辞めて実家の酒蔵に帰り、信州銘醸さんで修業をしながら造った初めてのお酒です。(2015年発売)

自分で初めて造るお酒として、

当時販売していたお酒のラインナップのどれともかぶらない味、

友達やお世話になっている人達に飲んでもらいたい、

自分が飲みたいお酒を造りたい。

この3つを考えていました。

麹米は美山錦、掛米にひとごこちを使い、例によって吟醸造り。

(当時は何でも低温発酵させれば良いと思っていました)

とにかく日本酒になるように強い酵母を選び、高温糖化酒母・低温発酵で経過させました。

油圧の圧搾機がなく、持っていた手動の圧搾機で醪を酒袋に1つ1つ入れて搾りました。

米をそんなに溶かさず、さらに手動で圧搾したので、液体の量がとれず酒粕もとろっとろ。粕歩合は人に言えない程多く、その代わり、雑味のないすっきりとした美味しいところだけをお酒にすることができました。(大吟醸でいう、斗瓶どりに近い製法)

ラベルのデザインも自分で考え、知り合いに頼んでロゴを書いてもらい、後ろの花の絵は桜をデザインしましたが、「上に向かって咲いている方が幸先良いな」と思い、こっそり梅の花にしました。

ひらがなのデザインにした理由は、女性らしさ・しなやかさ・日本らしさを表現したかったのと、漢字の銘柄が多い中で少しでも目立てばいいなと思ったからです。

無名な銘柄を売るために、少しでも目に留まることを願ってラベルを作りました。


「立ち香よりも含み香を重視し、冷酒でも燗でも楽しめる食中酒」がコンセプト。

私自身晩酌や飲みに行くことが好きなので、食べながらゆっくり飲めるようなお酒が好きです。

派手さはないですが、提供する人・飲む人の為に、開栓して飲み切るまでに多少時間がたっても品質が劣化しないような力強いお酒を作りたいと思っています。

和食屋さん、居酒屋さん、日本料理屋さん、お寿司屋さんなど、和を感じられるようなお料理と素敵な空間で扱っていただけることを目標に造っています。



【造り中の小話】

今まで麹米を美山錦、掛米をひとごこちで造っていましたが、今年の造りでは1本目の初しぼりのみ全量ひとごこちで造ってみました。

(若林醸造では美山錦の使用割合が多く、甘酒も美山錦59%精白米で作るので、麹をひとごこちで造ることがあまりありませんでした。)

個人的には、特別純米の酒質なら全量ひとごこちの方が合っているのかもしれない、と思いました。秋まで熟成させてどのような味になっているかも楽しみです。


秋まで熟成といえば、9月のひやおろしの時期に合わせて、こちらの商品を「月見に一杯」というネーミングで秋のお酒として発売しています。

秋の涼しくなってきた時期に、常温か少し温めて飲むととても美味です。

食材が豊富な秋に、色々なお料理と合わせて楽しめる便利なお酒です。


ご紹介した商品について詳細・ご購入はコチラ



思い入れのある商品なので少し長くなってしまいました。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!



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