Q.つきよしののお勧めはどれですか?part2
- 月吉野 若林醸造

- 2 日前
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以前書いて好評だったので、part2を書いてみます!
R7BY(令和7酒造年度)の酒造りが始まっている中ではありますが、昨年のお酒の振り返りもしつつ、純米吟醸酒に絞って紹介をさせていただきます。
つきよしのの味わいのバラエティは幅があり、ラベルの色によって味が違います。
迷ったら是非このブログを参考にしてみてください。
では、振り返りたいと思います!
昨年1本目に発売した、「つきよしの 華 生原酒」。
こちらは前年は3月に発売した純米吟醸酒ですが、R6BYからは1本目に造るという試みをしました。
10月の気温が下がらない中、冷水機を使ってなるべく温度の低い環境で仕込みましたが、結果は吟醸造りとは程遠く、思ったような品温経過になりませんでした。
経過は思い通りにいかないけれど、味の良さだけは死守したい!ということで、四苦八苦し非常にお高いお酒に仕上がりました。
味はというと、名前の通り華やかで、甘みと酸味のある派手目なお酒に仕上げることができました。
今年は冷蔵設備があり、寒い環境下で仕込めるので去年より造りやすく、綺麗な純米吟醸になるべく発酵中です。
品温経過もバッチリです。
昨年度少し気になった「酸味」は、発酵の経過が原因かと思ったのですが、今年も酸度が想定より少しだけ高めにでています。
麹菌や製麴経過など原因を探しましたが、原因はそこではなく、おそらく原料米由来かと思われます。
そうであれば、今回の純米吟醸酒でしか表現できない酸味なので、こういう味として是非楽しんでいただければと思います。
今年の「つきよしの 華 生原酒」もどうぞお楽しみに…
続きまして、「つきよしの 紫」。
こちらは長野県佐久市産の山田錦で醸した、純米吟醸酒です。
R6BYで初めて造りました。
原料米の品質が高く、麹も醪も苦労なく作れました。
出来上がったお酒もバランスが良く、この一年でつきよしのの看板商品になりつつあります。
こちらのお酒、味を2パターン作って飲み比べてもらいました。
1つは甘みのあるタイプ、もう1つはややドライなタイプ。
春に飲み比べてもらった時は甘い方が人気でしたが、夏から秋にかけてドライなタイプの人気が出始め、「日本酒は季節によって味わいが変わるなぁ」と改めて勉強させてもらった商品でした。
結局どちらも高評価だったので、今年も2パターン造る予定です!(今季限定と謳って販売してたのにごめんなさい)
続きまして、「つきよしの 空」。
美山錦の純米吟醸酒です。
こちらの火入れは、例年人気が高まりつつありましたが、今年も良く売れました。
夏〜秋にかけて、店頭で試飲された方はほぼ間違いなく買っていかれるお酒でした。
ラインナップの中でも甘めのタイプで、その甘さがくどくなく、穏やかな酒質なのが良いのかもしれません。
つきよしのの火入れの純米吟醸酒の中で、最も人気のある商品です。
続きまして、「つきよしの 緑」。
山恵錦の純米吟醸酒です。
生原酒が発売されている間は火入れがあまり売れず、「もしかしたら在庫が残るかもなぁ」と思っていたら、秋になったらいきなり売れ始めました。
秋の味覚に合わせやすい食中酒向きな味わいと、しっかりとした酒質が良いのかもしれません。
しかも、冷酒でも燗酒でも美味しいタイプです。
寒くなってきたら、少し温めて飲んでみても良いかもしれません。
以上の4種類が、つきよしのの純米吟醸酒です。
利き酒体験で飲み比べるお客様も多く、味の違いに驚かれることが多いです。
色々飲んでみると自分の好みが分かり、日本酒を楽しめます。
火入れの美味しさは、秋にこそ発揮されると個人的には思うので、是非一度お試しくださいませ。


