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Moonbloomというお酒

若林醸造では、MoonbloomSakeというアメリカ向けに製造している日本酒があります。

この銘柄が、先日ロサンゼルスインターナショナルワインコンペティションにてゴールド、シルバーメダルをそれぞれ受賞しました。

(ロサンゼルスで行われるお酒の品評会です。ワインと書いてありますが、近年は日本酒にも裾野を広げています)



今回はこのお酒にまつわる話を書きます。




私が蔵に入ってお酒を作り始めた頃、叶えたい最初の夢は「自分の造ったお酒を海外へ輸出すること」でした。


英語が好きで、大学生の時に語学研修に2度参加し、旅行もたくさん行きました。

就職した会社は、国内の仕事の他海外出張があったり、素材も含め海外との関わりのある業種。

文化の違う国に行って、その土地の食べ物を楽しんだり、現地の人とコミュニケーションを取ることが私は好きでした。

考え方の違いから学ぶ事も多く、色んな人と話すうちに逆に自分のこともよくわかるようになりました。



実家の蔵へ戻って、今でこそ酒造りや販売を一生懸命していますが、当時はそこまで真剣に考えていませんでした。

経営のことはわからないし、営業職にいたわけでもないので、即戦力にもならない。

でも、私が会社に入ったことで頭数が増えただけと思われたくない。

せっかく高い学費を払って大学まで出してもらって、何にも活かせずにいるわけにはいかないし、私だけが出来ることは何だろう、と考えました。


色々考えた結果、ものを作ることが好きだったのと、少しの英語を使えたことから、「自分で造った日本酒を海外へ売ること」を目標にしました。


自分で日本酒を作り始めた頃、29歳と若かったこと、業界では珍しく女性だったこと、異業種からの参入とのことで、メディアの取材を何件か受けました。

そのうちの1つに、JALの会報誌の取材があり、私の経歴やなぜ酒造りを始めたかをまとめた記事を載せてもらいました。


それを見たある1人の女性が、私に興味を持ってくれ、連絡をくれました。

アメリカで日本酒を売らないか、という話。

わざわざ会いにきてくれて、その後も何度も会って話をしました。

置かれた境遇が似ていたのと、お互いの目的が一致し、一緒に新ブランドを立ち上げることになりました。

取引先0からのスタートです。


ブランド名を考え、デザインは現地の人にお願いしました。

Moonbloomという名前は、月吉野と近い雰囲気を持たせるべく、「月」と「花」のイメージから命名されました。発音しやすく、とても素敵な名前をつけてもらいました。


酒業界の人ではないにも関わらず、彼女の人脈が素晴らしく行動力も抜群だったことから、構想から約3年程で輸出を始めることができました。

ところがいざ始まった瞬間、コロナ禍で市場が閉じたり海運コストが上昇したりと、中々厳しいスタートでしたが、現在は主にアメリカで販売をしており、カリフォルニアやネバダがメインの市場です。



そして2021年、そのMoonbloomが

★インターナショナルワインアンドスピリッツコンペティション(ロンドン)

★サンフランシスコ インターナショナル ワインコンペティション

★ロサンゼルスインターナショナルワインコンペティション

と、3つの品評会で賞を受賞しました。


今回の受賞は味の評価だけではなく、デザインの評価もゴールドという結果。

この評価を追い風に、ますます販路を広げて行きたいと思います。



アメリカで物を売るためには、マーケティングが全てと言っても過言ではないと思います。

良いパートナーに出会えた事で新しい事を知れたし、私の夢も叶える事ができて本当に良かったです。

次の目標は「現地で酒のイベントをすること」なので、今度はそれに向けて頑張りたいと思います。



ちなみに、お酒の中身はというと

Moonbloom Daiginjoは「つきよしの 白」

KUNOICHI by Moonbloomは「つきよしの 萌黄」と同じスペックです。

Moonbloom純米吟醸は、専用に仕込んでいる商品です。

もし現地に行って見かけたら、是非飲んでみてください。



MoonbloomSake

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