本日より発売する、「つきよしの 空(そら)」純米吟醸生原酒。
当社のお酒の中で、最も甘味が強く香りが華やかである、食前や酒単体で飲んでもらいたいお酒です。
【名前の由来について】
味のイメージが
「すっきり、爽やかな甘み」
「美山錦の味の綺麗さ」
「夏まで生酒で美味しい味」
から、水色っぽいかなぁと思い、ラベルを水色系統にしました。
色見本の中で、浅葱色という新撰組の羽織の色と空色が気に入り、その辺りの色味でラベルを作りました。
「そら」という響きが爽やかなのと英語でもskyblueと素敵な言葉であることから、「空」と命名しました。
【商品誕生話】
もともとこの商品は「飛び道具」的な意味合いで商品設計をしました。
香りが華やかで甘く、派手目。
わかりやすい香り、わかりやすい味。
お酒があまり飲めない人や少しの量で満足できる方でも楽しめるような味。
冷酒でワイングラスでも可。
そんなイメージで、初年度はアルコール14%の原酒でスタートしました。
今だから白状できますが、実はこのアルコール度数は、初めから飲みやすさを狙ったのではありませんでした。後付けです。
美山錦という固い米を磨いて造る酒なのに、麹造りが下手だったことと、酒母造りも下手っぴだったことに加え、さらに低温発酵でガンガン攻めて、元々発酵力が弱い酵母をさらに過酷な状況でしごいて造った作品でした。
そんなお酒が美味しく?提供できていた理由は、最後にお酒を搾る段階であまり強く圧搾をせず、通常ではあり得ない高い粕歩合を許容していたことにあります。(というか上記の理由で米が全然溶けなかった)
米水みたいな味の乗らない酒だったので、搾りたてでは出荷できず、熟成させて夏頃から販売していました。すると、もともと軽い味だったことに加えアルコール度数も低めだったことから、飲みやすく需要があり、販売することができました。
何年か造っているうちに麹造り、酒母造りも安定してできるようになり、数年前から安心して搾りたてで出荷ができるようになりました。
ただ、あの頃の有り得ない粕歩合だった頃の酒粕を知っているお客様に、
「あの粕はもう手に入らないのか」
と尋ねられることもあります。
実は、熟成した粕がめちゃめちゃ美味しかったのです!!
粕歩合が高いので、熟成された練り粕はもはやにごり酒となっており、マニアの間ではその粕に酒を混ぜて飲む、という方法が流行ったとかなんとか。
申し訳ありませんが、あの粕はもう2度と手に入りません。
あれを続けていたら会社が傾いてしまいます…
そんなエピソードのある「つきよしの 空」ですが、
つきよしの取り扱い店と弊社直売所、オンラインサイトでは、本数限定でおりがらみバージョンを発売します。この時期だけの、搾りたての味わいが楽しめます。 商品詳細はこちら→ https://www.tsukiyoshino.com/product-page/sora-origarami720
その後無濾過生原酒を発売し、春頃から火入を発売します。
同じスペックの、火入の有無で2種類販売予定です。
ただ、生酒と火入で酵母や造り方を変えてあるので、味わいはそれぞれ異なります。
是非両作品ともお試し頂けると嬉しいです!
最後に。
2月はもともと酒業界の売り上げが落ちる時期ではあるのですが、オミクロン株の急拡大により、飲食店が約1ヶ月休業、旅行を含めた人の移動がなくなり、酒屋にとって大打撃です。
お気に入りの銘柄を是非とも購入し、応援して頂けると幸いです。
食べることは生きることで、こんな世の中であっても毎日の楽しみです。
家でできる楽しみの一つとして、数ある飲料の中から日本酒を選んでもらえるよう、私達も頑張ります!
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